①サイズ
食器棚はある程度余裕をもって収納が可能なサイズのものを選ぶのが好ましいです。
衣替えやデザインの流行り廃りなどがある衣類と異なり、食器は大幅に数が減ることが少ないだけではなく、
多くが割れてしまう可能性のある材質で出来ているために隙間無く置くことが難しいからです。
ただ、家庭内で食器棚を主に使うのは女性の場合は、高さがあると上部の棚は使いづらくなってしまう為、
日常的に使いたい食器の種類が多い方は横幅が大きめのものを選ぶと良いでしょう。
また、横幅と高さだけに目が行ってしまいがちですが、食器をしまう際には奥行きも重要です。
お持ちの食器に大皿や楕円のお皿が多い場合は、薄型の食器棚は避けた方が好ましいでしょう。
②引き出しなどの機能性
沢山の食器が入った引き出しは重量があり、その機構により開きやすさが大きく異なります。
良い機構が付いた引き出しや引き戸は単に開きやすいというだけではなく、勢い良く閉めても最後はゆっくりと閉まり、
弱く閉めても半開きにならずに最後までしっかりと閉まります。
有名なブランドのものでは、ドイツのヘティヒ社やオーストリアのブルム社などがあり、詳しい方であればその名前を聞いただけで、
食器棚としてのランクの高さが分かってしまいます。
何故、機能性が重要なのかと言うと、食器棚に主として触れるのは力の弱い女性であることが多く、
一年間で365日×3食の準備をするとなると、1年間で最低でも1000回以上も開閉を行うことになり、
日々の開閉が楽になるだけでも、キッチンに立つストレスを大幅に軽減することができるからです。
他にも、開き戸が地震の揺れで開放されてしまうのを防ぐ耐震ロックなど、
高価格なものであるほど様々な優れた機能が搭載される傾向にあります。
③耐久性・材質
実は重量のある食器を多数収納しなければならない食器棚は、各部の耐久性が非常に重要となります。
短期的に見た場合は薄い棚板でも問題ありませんが、長期的に使う場合はたわみや歪みの原因となります。
作りが良くなるということは耐久性の面だけでなく、メンテナンス性に関しても大きく差が生まれます。
上位モデルでは汚れに強い材質が用いられ、余計な隙間も無くなり日々の掃除もとても楽になります。
また、天板に人工大理石を採用したモデルなどは、やはり料理好きな方からの人気が高いです。
他にも、近年注目を集めている素材としてMOISS(モイス)と呼ばれる天然素材があります。
湿気を吸収するという特性を持つこの素材は、炊飯器や電気ポットなどの調理家電から出る蒸気を吸収し、
水分に弱い木部がダメージを受けてしまうのを防ぐ効果があると言われています。
このMOISSは様々な食器棚メーカーの上位モデルで積極的に取り入れられています。
④デザイン
食器棚はその用途から実用性が重視されがちではありますが、やはり気になるのはデザインです。
特に近年ではキッチンまで一体化した開放的なリビングダイニングの間取りを採用した住宅も多く、
大きな食器棚は以前よりもずっと来客の目に入りやすい家具となりました。
光沢がありモダンなものから、和風やアンティーク調など様々なデザインがありますが、
誰もが欲しくなるような秀逸な外見のものは、やはり値段も高額となる傾向があります。